しゅさ(赤ら顔)

しゅさ(赤ら顔)は、顔の皮膚が持続的に赤くなる状態で、寒暖差、遺伝、辛い食べ物、アルコール、ストレス、ニキビダニが原因で悪化することがあります。

近年コロナ禍を経て、マスクを長時間する生活が続き、マスクの刺激などにより新たに酒さを発症する方が増えたり、もともと赤ら顔がある方が、マスクによる蒸れ・摩擦・体温の上昇により重症化している、マスク皮膚炎に対して、長期間ステロイドを使用によりステロイド性酒さ様皮膚炎も増加しており、知らず知らずのうちに赤ら顔が悪化していることも多いです。

具体的に当院で行なっている治療法としては、

保険診療

  • ロゼックス外用薬
    赤ら顔治療成分配合薬であるメトロニダゾールが配合されています。
  • マクロライド系・テトラサイクリン系抗菌薬
    丘疹が多い酒さの場合、ニキビ同様、毛穴に生息するニキビダニ(毛包虫、デモデックス)の増加が原因となっていることがあります。ぶつぶつした丘疹が多い時や、赤みが強い酒さには抗炎症作用のある抗菌薬が効果的です。
  • 漢方薬内服

湿疹を合併している方は湿疹治療と並行して、上記の内服、保護的な軟膏やクリームで治療を行います。

自費診療

赤ら顔治療成分配合スキンケア商品

  • AZA (アゼライン酸)配合クリーム
  • AZA配合カバーマーク日焼け止め

アゼライン酸は、穀物由来の天然の成分で、炎症を抑えたり、皮脂の分泌を調整する効果があります。元々欧米ではニキビ治療薬として効果を認められていますが、日本では自費美容剤となってます。ロゼックスで刺激の出やすい方に特におすすめです。美白や日焼け止めなどの+α効果もあります。


生活上の注意点としては、

  • 悪化時は生活の中で刺激的な食品や飲酒を可能な限り避ける
  • 紫外線を避ける(日焼け止めをぬる)
  • 肌をこすらない、チクチクするマスクや化粧水は使わない、枕カバーを肌に優しいものにする

など、日常的に刺激をさけるケアを心がけて下さい。

自分に合った敏感肌用スキンケア製品を選ぶことも大切です。ふきとりやオイルクレンジングは避けた方がよい場合もあります。日焼け止めもクレンジングや石鹸で落ちやすいものをお勧めします。(当院お薦めの赤ら顔守りのスキンケア商品はこちら

赤ら顔は放置していると治りにくくなり、一部、他の皮膚疾患と関連していることもあります。また、ニキビやアトピー性皮膚炎との鑑別も必要です。お困りの方は是非ご相談下さい。