ブイタマー(有効成分:タピナロフ)クリームは、外用AhR調整薬と呼ばれる塗り薬で、AhR(芳香族炭化水素受容体)を活性化することにより、炎症性サイトカインを低下させ、抗酸化分子の発現を誘導して、皮膚の炎症を抑制するとともに、皮膚バリア機能を改善すると言われています。
これまでもアトピー性皮膚炎においてはプロトピック、コレクチム、モイゼルト軟膏等などステロイド以外の塗り薬がありましたが、これらの外用薬と同じ立ち位置で、アトピー性皮膚炎と尋常性乾癬双方に効果があり、かつクリーム基剤の塗り薬は初めてであり、非常に活気的です。ただし、これまでのモイゼルトやコレクティブに比べると、刺激感やかぶれといった副作用が少し多い印象です。びらんやひっかき傷などには使用を控えるなどの注意が必要かもしれません。
とはいえ、炎症抑制するとともに、バリア改善効果もある画期的な塗り薬であり、ステロイドで改善するものの再燃を繰り返す、アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬の患者さん、軟膏のベタベタ感が苦手な方などにはぜひ積極的に使っていただきたい塗り薬です(近日発売)